【明日への種まき】手を抜いたらそれなりの米しかできない。 だから、妥協せず、ていねいに。 自分のこだわりを貫くのが俺の農業です。

手を抜いたらそれなりの米しかできない。 だから、妥協せず、ていねいに。 自分のこだわりを貫くのが俺の農業です。

地元ささかみの学童農園で小学生に米作りを指導する青木さん。米作りを教えるのは、地域に育てられたことへの恩返しと、農業の魅力を次世代に伝え、新しい農業者を育てるため(写真は、パルシステム連合会ホームページ『KOKOCARA』から。)

作った米は、東京の組合員さんに選ばれている それが俺たち米農家の誇りです

組合員は、農作物が届いたり産地交流に参加したりすることで、生産者とのつながりを感じます。では生産者はつながりを感じているのでしょうか? 「もちろん。田植えや稲刈りなどの交流でつながりを実感しますし、農業の楽しさをみなさんに伝えたいと思っています」と答えるのは、産直米産地・JA新潟かがやきの生産者、青木等さん。「俺たちの米を選んで買ってくれることにもつながりを感じています。“選ばれている”は俺たちの誇りです」と話します。「茶わん一膳のごはんをまんなかに、選んでくれる組合員さんとそれを作る俺たちが、互いに支えあっている…。大事にしたいですね。43年間、続いているパルシステムとのおつきあいですから」

小学5年生に「お米の出前授業」をする青木さん。米作りの1年などを伝えるとともに、広大な農地を自分の考えひとつで活用できる、農業のダイナミズムを語った(7月9日、渋谷区立上原小学校で)

都内小学校でパルシステム東京の「お米の出前授業」講師も行った青木さん。「米作りの1年や合鴨農法などを説明よりも、5年生のみんなは1台1,000万円以上するものもあるコンバインなどに興味津々。『自分の考えで仕事ができるのが農業のおもしろさ。うまくいくこともあれば失敗することも。でも失敗から学び、それを生かしてまたチャレンジできる』と話すと、目を輝かせていたよね。農業の働き方はみんなの心に響いたようです。学ばせてもらいました」

昨年度の交流企画「産地へ行こう」。

昨年度の交流企画「産地へ行こう」。

稲刈りなどを体験し、生産者との交流を楽しんだ

「地元の仲間も変わってきています」と続ける青木さん。「以前は東京でパルシステムさんや農水省で聞いたことを報告するだけだったけど、最近は、『だったらこうしよう』『俺たちならこんなことができる』と、みんなが提案してくれます。農家も変わってきています」

農業者の新しい姿を感じさせる産地のみなさん。組合員の誇りです。