基本情報
地球温だん化のえいきょうを調べて、自分にできることを考えよう!
2022.7.25
地球温だん化って知っていますか?
むずかしい言葉で、気候変動ともいいます。
人間が電気などのエネルギーを使いながら暮らし始めて150年たちました。
エネルギーを作るときに出る二酸化炭素が理由で、地球の温度が上がりつづけています。
地球の温度が上がりつづけると、夏、とても暑くなってこまりますよね。
でも、暑くなるだけではないんです。
地球温だん化がさらに進むとどうなるのか、
そして、自分に何ができるのかについて、
わたしたちといっしょに考えてみませんか?
夏休みの自由研究にもおすすめです。
そもそも、地球温だん化ってなに?
地球のまわりには空気があります。空気の中には二酸化炭素(にさんかたんそ)やメタンという、地球にとどいた太陽のねつをにがさないはたらきをする「温室効果(おんしつこうか)ガス」があります。
「温室効果(おんしつこうか)ガス」がもし地球のまわりにまったくなければ、地球は-19℃(マイナス19ど)のとても寒い星になってしまいます。
しかし、この150年ほどで、人間がたくさんの電気やガスなどのエネルギーを使うことで、二酸化炭素(にさんかたんそ)のりょうが急にふえてしまい、地球の温度がどんどん上がっています。
これが「地球温だん化」です。
地球温だん化が進むとどうなるの?
1. 今よりも暑くなる、暑い日がふえる
地球温だん化の対さくを何もしなかったら、2100年ごろには今より3.3~4.9℃(ど)高くなるといわれています。また、1日のさい高気温が30℃(ど)い上の真夏日は49日ほどふえるといわれています。
2. 大雨の日がふえ、こう水などのさい害がふえる
どしゃぶりの雨の日が昔よりふえています。さらに2100年ごろには、滝のようにふる雨の発生回数は今の2倍い上の回数になるといわれています。
3. 雨が少ない国では森林火さいが起こる
2019年のオーストラリアでの森林火さいをおぼえている方もいるかもしれません。その火さいでは日本の国土面せきの半分もの森林がもえてなくなりました。日本で雨のりょう・回数がふえる一方、乾燥(かんそう)と高温により、干(かん)ばつや森林火さいに苦しむ国や地いきもあります。
4. 米や小麦などの農作物のしゅうかくりょうがへる
平きん気温が2℃い上高くなると、米、小麦、トウモロコシなどの作物のしゅうかくりょうは本来よりもへってしまいます。4℃い上高くなるとわたしたちの食べ物がなくなってしまうかもしれないといわれています。
5. 生き物の大りょうぜつめつが起こる
サンゴが褐虫藻(かっちゅうそう)をうしない死んで白くなってしまうことを、白化(はっか)といいます。1980年代ごろからこのことが注目されるようになりました。水の温度が30℃(ど)をこえるじょうたいが長くつづくと褐虫藻(かっちゅうそう)にいじょうが起こり、サンゴは死んでしまいます。
他にも、ライチョウやホッキョクグマの数がへっていることが心配されています。
6. 北きょくや南きょくの氷がとける
北きょくや南きょくの氷河(ひょうが)がとけると、気温が上がり、さらに氷河(ひょうが)をとかしてしまいます。また、寒い国の一年中こおっているはずの地面、永久凍土(えいきゅうとうど)がゆるむと、土の中の微生物(びせいぶつ)が動植物の残がいを分かいして二酸化炭素(にさんかたんそ)を生み出してしまいます。
わたしたちにできることって、なんだろう?
ノートやメモ用紙に、自分のアイディアを書いてみよう。たとえば・・・
使っていない電気は消す
れいぞう庫のとびらを開けたらすぐにしめる
水を出しっぱなしにしない
出かけるときは自動車よりも歩きや電車を使う
きゅうりやトマトを食べて、体をひやす
ベランダで植物を育てる
ねっ中しょうにならないように水分ほきゅうや、ほれいざいを使う
ハザードマップで自分の町のひなん場所などについて調べる
図かんなどで、昔や今の生き物、天気について調べる
※へらせる二酸化炭素(にさんかたんそ)の数字は、その行動を1年間続けた場合の1年分のりょうだよ。
他にも、いろいろなアイディアを出してみよう!
さいごに
地球温だん化について調べて分かったこと、自分で考えたことなどを模造紙(もぞうし)にまとめよう!
※保護者の方へ:このWEB記事は、小学4~6年生のお子さまの夏休みの自由研究を想定して作られました。お子さまからもし意見などを求められたら、昔と今の体感温度の違い、近年の強力な台風の増加など、ご自身が普段感じられていることを話してあげてください。また、この記事はエアコンの使用に反対するものではありません。エアコンは適切にご使用いただき、熱中症にはくれぐれもお気をつけください。
参考文献
「STOP THE 温暖化2017」(2017年、環境省発行)
「家庭の省エネハンドブック2020」(2020年、東京都環境局発行)
「家庭の省エネハンドブック」(発行年不明、八王子市地球温暖化防止活動推進センター発行)
「別冊日経サイエンス 気候大異変 いま地球で何が起こっているのか」(2020年、株式会社日経サイエンス発行)
ホームページ:樹木の二酸化炭素吸収量を知ろう―和歌山県ホームページ(2022.07.04.) https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/032000/gakusyu/program/tyugakko_d/fil/tyupro1-5.pdf