【明日への種まき】沖縄の抱える理不尽さや 本土との温度差をネタに笑わせる 舞台『基地を笑え!お笑い米軍基地』

沖縄の抱える理不尽さや 本土との温度差をネタに笑わせる 舞台『基地を笑え!お笑い米軍基地』

公演のたびチケットがソールドアウトする舞台『お笑い米軍基地』。3月2日、パルシステム東京本部でのイベントにもたくさの東京のファンが参加し、オンラインでつないだまーちゃんから、基地の島・沖縄が抱える変わらぬ現実と向き合い続ける理由について聞いた

沖縄の基地問題を笑い飛ばす『基地を笑え!お笑い米軍基地』の舞台裏を聞く

沖縄の演芸集団FECの人気舞台『お笑い米軍基地』のコント映像上映と、芸人で企画・脚本・演出なども手がける「まーちゃん」こと小波津正光(こはつ まさみつ)氏のトークライブがオンラインで行われました。

『お笑い米軍基地』の活動のきっかけから話すまーちゃん。「2004年、沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落しました。沖縄の地元紙1面はこの事件を厳しく報道。でも全国紙の1面はアテネでのスポーツの祭典。当時、ぼくは東京を拠点に活動してたんですけど、沖縄のこと報道しろよ!と思いながらも、その違いに思わず笑っちゃいました」と話します。

「お笑いってギャップの表現でもあるんです。東京と沖縄の感覚が違いすぎて笑える…ってね。そこに、自分たちにしかできない、半分お笑い・半分沖縄の本音の芸が生まれると思って、取り組んできました」

人間そのものがコメディとも。「たとえば、基地反対運動をする人々。反対!と本音で叫ぶけど、基地へのあこがれもあって、基地の祭りにイソイソと出かけ楽しんだりする…。笑っちゃいますね」

世代による違いにも触れたまーちゃん。「おじいやおばあたちは、子どもたちに基地には絶対、近づくなって話していました。それだけ市民たちは、事故・事件を起こす米軍にいやな思いをしてきたんです。中学校の教師も、沖縄戦のときに自殺用の手りゅう弾を持たされたことなどを話してくれました。彼らは体験していない次世代に、戦争のこと、基地のことを伝えたかったんだと思います。体験そのものを伝えるのも大事です。だけど沖縄の芸人は、東京や大阪の芸人には作れない芸で、沖縄の矛盾や基地問題を伝えていきます」と締めくくりました。

(取材は2024年7月19日)

トークライブ後には沖縄と東京とのクロストーク。会場の小学生が「東京の僕たちにできることはありますか?」と質問。まーちゃんは、「沖縄の人と直接、会って話して、沖縄のことをわかってほしい」と答えた

パルシステム東京では、『みんかふぇ』などの関連団体への食材提供を行っています。また、地域の組合員と団体がつながるように、団体内容やボランティア募集情報をホームページで配信中。たくさんの組合員の参加を期待しています。 

取材は2024年5月14日現在