活動レポート

「複合型福祉施設」って?「共生ケア」って?

パルシステムらしい福祉をめざして

この春オープンした「ぱる★キッズ足立」と「デイサービスセンター足立陽だまり」が1Fと2Fで同居する「足立福祉棟」は、パルシステム東京がモデル事業として推進する「複合型福祉施設」です。子どもたちと高齢者が同じ場所でともに暮らす「共生ケア」のメリットや、保育園・デイサービスそれぞれでパルシステムらしさを活かした取り組みについて、佐藤 健二 常務理事、稲垣 誠 園長(ぱる★キッズ足立)、高野 晴美 施設長(デイサービスセンター足立陽だまり)に語っていただきました。

※「ぱる★キッズ府中」ではデイサービスセンターに加え、グループホームも併設する複合型福祉施設です。
※本記事中の写真はすべて、5月に制作されたパルシステム東京福祉事業の紹介動画(一般非公開)からのキャプチャ画像です。

「共生ケア」について

「なかなか高齢者になりますと、子どもと接する機会が非常に少ない状況ですので、子どもがいるだけで笑顔が引き出され、ケアにつながっています。また一方では、核家族化が進み、家の中でおじいちゃん・おばあちゃんを見たことがないという子どもたちもたくさんいます。そんな中、高齢者の方もいっしょに「地域」の中で暮らしていくんだよ、ということを子どもの頃から過ごすことで心も豊かに育まれていくのではないかと思います。」(佐藤 常務理事)

「たべる」「ふれあう」「あそぶ」

「ぱる★キッズでは、食育・木育・遊育に力を入れています。安心・安全のパルシステムの食材を使って自前調理をするのはもちろん、園庭で夏野菜を育てて、子どもたちに野菜を身近に感じ、野菜を好きになってもらえるよう、食育に取り組んでいます。和食を中心に食べているご家庭が少なくなってきていますので、子どもたちが和食の給食を食べることを保護者の方も喜んでくださっています。」(稲垣 園長)

▲園庭の一角にある小さな畑では、夏野菜のトマトやナスなどを栽培中。2歳児クラスの子どもたちが散歩へ出発する前などに日々のお世話をしています。

▲園庭の一角にある小さな畑では、夏野菜のトマトやナスなどを栽培中。2歳児クラスの子どもたちが散歩へ出発する前などに日々のお世話をしています。

▲園庭の一角にある小さな畑では、夏野菜のトマトやナスなどを栽培中。2歳児クラスの子どもたちが散歩へ出発する前などに日々のお世話をしています。

▲産直産地の所縁ある生産者の方からご寄贈いただいた、キッチンやレジの手作りの木のおもちゃ。お買い物をしたり、お料理を作ったり、先生たちとのコミュニケーションが始まるきっかけにもなっています。

一人ひとりに合わせたケア

「小規模のデイサービスですので、お一人ずつをしっかり観察した上で、その方に合った自立支援をさせていただいています。食事もできるだけご自宅に近いもので提供しています。この観察と支援によって、車いすでの移動をご自身でできるようになったケースや、食事の介助を必要とされていた方が、ご自身で食べられるようになったケースにもつながり、ご本人やご家族の方からとても喜ばれています。送り迎えの際などに保育園児とばったり会うこともあり、そういったときは利用者様の普段とは違った笑顔が見られます。『こういうところはなかなかないよね』といった声もあり、とても好評です。」(高野 施設長)

▲ぱる★キッズと同じように和食が中心のメニュー。お皿などの食具も安易にプラスチックなどは使わず、ご自宅に近い環境を目指しています。

▲ぱる★キッズと同じように和食が中心のメニュー。お皿などの食具も安易にプラスチックなどは使わず、ご自宅に近い環境を目指しています。

▲ぱる★キッズと同じように和食が中心のメニュー。お皿などの食具も安易にプラスチックなどは使わず、ご自宅に近い環境を目指しています。

▲撮影日当日のレクリエーションは習字。硯や半紙を用意するところも含めてご自身でできることはご本人が準備して取り組みます。撮影にも緊張することなく、和やかで心温まる時間が流れていました。


「地域の方々から『ここにパルシステムがあって良かった』と言ってもらえることが、我々の最大の喜びと思っています。」(佐藤 常務理事)

 

パルシステム東京は複合型福祉事業を展開することで、理念でも謳っているように、「食べもの」「地球環境」「人」を大切にした「社会」を作ります