活動レポート

パルシステムでんきの産地へ行こう!栃木県那須野ヶ原小水力発電所見学ツアー

2024.7.24

パルシステム東京では私たちが使っている電気も食べ物と同じように生産者の想いや現状を知り、一緒に再生可能エネルギーをすすめていくことも目指しています。

2024年7月17日(水)栃木県にある那須野ヶ原小水力発電所の産地見学をおこない、組合員11組15名、理事1名、職員2名、パルシステム電力社員3名が参加しました。

那須野ヶ原小水力発電所とは?

パルシステムへ電力供給を行っている発電産地のひとつです。

『那須野ヶ原は栃木県の北東部に位置し、那珂川と箒川に挟まれた約40,000haの広大な複合扇状地で、扇頂部から扇央部までの距離が約30km標高差が約480mと急峻な地形勾配となっております。落差工を始めとした未利用エネルギーの有効利活用を図り、地球温暖化防止に貢献する小水力発電所や調整池提体周辺等には太陽光発電所の設置を行っております。発電所の合計出力は1,943kW/CO2の削減量は3,963t/年に達しています。(発生発電量平均値に最新のCO2排出原単位を掛けた値)』 

※那須野ヶ原土地改良区連合パンフレットより

パルシステム東京は2014年1月に百村第一発電所、第二発電所、同年2月からは蟇沼第一発電所、2023年8月からは蟇沼第二発電所、新青木発電所からパルシステム電力を通じて小水力発電による電力の供給を受けています。2016年の電力小売全面自由化の後はパルシステム東京の事業所だけではなく、組合員家庭への電力の供給を開始。

パルシステム東京では2012年から毎年施設見学をさせていただいていましたがコロナ禍で中断していたため、2024年は約4年振りの組合員の訪問となりました。

パルシステム東京とはとても縁が深い発電産地です。

那須野ヶ原の歴史と小水力発電

見学に先立ち、那須野ヶ原土地改良区連合専務理事の星野恵美子さんより

那須野ヶ原の開拓の歴史や小水力発電をはじめた理由、これからの再生可能エネルギーの必要性についてお話を伺いました。

「那須野ヶ原は川はあるのですが、伏流水の為、昔は使える水がなくてとても大変な土地でした」「先人の開拓の賜物で今は農業や畜産が盛んな土地に生まれ変わりました。1885年開削の『那須疏水』は、日本三大疏水として有名です」「水が豊かな土地となり、取れたお米を温度管理しながら保管するために必要な電気も自分たちで作り出そう!と小水力発電を始めました。」

地球の気温が上昇する恐ろしさについても触れながら、未来のために小水力発電も含めた再生可能エネルギーの重要性や地域にあるものを活用する大切さを教えていただきました。

続いて、百村第二発電所と新青木発電所の見学へ。

移動中は車窓から見える景色について事務局長の後藤さんに解説いただき、学習しながら現地へ。

百村第二発電所の見学。事業担当主任の吉澤さんが用水路を使用した発電の仕組みについて丁寧に説明してくださいました。田んぼが広がるのどかな景色の中で発電がおこなわれている不思議。

百村第二発電所の見学。事業担当主任の吉澤さんが用水路を使用した発電の仕組みについて丁寧に説明してくださいました。田んぼが広がるのどかな景色の中で発電がおこなわれている不思議。

百村第二発電所の見学。事業担当主任の吉澤さんが用水路を使用した発電の仕組みについて丁寧に説明してくださいました。田んぼが広がるのどかな景色の中で発電がおこなわれている不思議。

はじめてみる設備に子どもたちも興味津々。

新青木発電所の見学。川は地面に隠れていて見えませんが道路の下を通っています。

新青木発電所の見学。川は地面に隠れていて見えませんが道路の下を通っています。

新青木発電所の見学。川は地面に隠れていて見えませんが道路の下を通っています。

発電機からは大きな音が出ますが、近隣の住宅に迷惑をかけないよう防音設備をしっかりとした施設内で発電しています。大きな発電機の迫力にみんな驚きました。

最後に質問タイム 発電所の名前の由来や用水路の生き物のこと、発電事業で大変なことなど様々な質問に答えていただきました。

行き帰りのバスの中では、パルシステム電力の外岡さんより電気料金の仕組みや節電のコツ、パルシステムと発電産地のお話をしていただき、電気について詳しくなりました!

参加者の声

「ずっと小水力発電の産地を訪れて見たいと思ってました。今回その夢がかない、参加できて良かったです。」

「丁寧にご説明くださったのでとても分かりやすく発電の仕組みや実際の運用状況など知ることができました。」

「水力発電所を生で見ることができ、星野さんの話で那須の地形を生かそうとしたところから始まったことを聞けたことが良かった。」

「大切に作られたでんきを大切に使いたいと思いました。」

「小水力発電と言っても各社各様であり、まさに”百聞は”一見に如かずでした。」

などなど。

実際に発電産地に行き、生産者のお話を自分の耳で聞き、自分の目で見ることで、普段使っているエネルギーについての理解が深まったツアーとなりました。

パルシステム東京ではこれからも再生可能エネルギー推進のため、発電産地と組合員の産地交流を続けていきます。