活動レポート

石けんについて学ぼう!松山油脂石けん工場見学会

2024.9.3

7月31日(水)松山油脂株式会社 墨田工場の見学をさせていただきました。

松山油脂さんは、パルシステムプライベートブランド(PB)のボディケア「ハーバル」シリーズやスキンケア「やさしいうるおい」シリーズ、「溶けくずれしにくい固形石けん」などを作っていただいている会社です。午前の部、午後の部で12組21名の組合員が参加しました。

会社のお話

松山油脂さんには、今回見学させていただく東京「墨田工場」の他、山梨にある「富士河口湖工場」、和柑橘の栽培や精油、飲料、酒類などを製造している徳島の事業所「山神果樹薬草園」があります。

はじめに営業企画部の安川さんより、戦後からはじまった石けんづくりの歴史や大切にしていること、商品のラインナップや特長をお話いただきました。

墨田工場では職人技がひかるこだわりの釜焚き製法で石けんをつくっていらっしゃるそうです。また、SDGsにもしっかり取り組んでおり、近年では石けん成型時に出る切れ端などこれまで廃棄していた資源をアップサイクルして販売するブランドの立ち上げもされています。

お話を聞いた後は、帽子と白衣を身に着けて工場見学に出発します!

工場を見学

釜焚き製法は見極めなどが難しいそう。職人さんが技を引き継ぎながら作っています。

釜の中はこんな感じです。

釜は80度の温水で包まれているのでとっても暑い。部屋の中の温度計はこの時は38.9℃でした。

枠に入れたら、2日かけて自然に温度を下げて固めます。パルシステムの「溶けくずれしにくい固形石けん」の場合はひと枠で360個の石けんができる。

大きな石けんの塊に驚きました。

石けんはいつもの1個サイズに切り分けられた後、1週間から長いもので1か月ほど熟成させます。

ひびわれしないように少し柔らかいうちに刻印し形を整えます。

液体石けんの袋詰めの作業も見学。検品作業の方法や気を付けていることなどを教えていただきました。

箱詰めされた商品の重さを図ってみたり、箱づくりを体験。

石けんが作られている釜から充てん作業、袋詰めまで様々な工程を近くで見せていただき、驚きや発見が沢山ありました。

「ひとつの釜で何個つくれるんですか?」「釜はどのように洗うのですか?」「石けんの刻印はいつするの?」「完成した石けんに角がないのはなぜ?」「石けんに消費期限はあるの?」などなどたくさんの質問にも丁寧に答えていただきました。

商品のことだけではなく、充填や検品はひとつの作業を同じ人がずっとするのではなく1時間ごとに交代することや女性も男性も働きやすい職場で長く働いているベテランの方が沢山いることなどもお聞きできました。

石けんについて学ぶ

見学を終えた後は研究開発部の勝海さんに石けんについて教えていただきました。

石けんは何から作られるのか、汚れの種類や石けんで汚れが落ちる仕組み、また水ですすぐと洗浄力を失うため肌の刺激になりにくく、自然界で分解もされやすいので環境に負荷が少ないことなどを学びました。

親水基と親油基があり汚れが落ちる仕組みの図。 石けんについて図や実験でわかりやすくお話いただきました。


参加者からは「手づくりの部分が多く驚いた」「製造工程を一から学べ、子どもにも直接(温度・香り)伝えられた」「製造工程がわかり、ともて安心して使い続けられると感じました」などの声がありました。

実際に見て質問できたことで、なんとなく知っていた石けんのことをもっと深く知ることができ、松山油脂さんの石けんに込められた想いも感じることができました。

見学の受け入れをしていただき、ありがとうございました。