活動レポート
ピースフェス2017~世界を変える!平和のアクション~
2017.10.1
2017年9月2日(土)、戦争の記憶や世界の紛争地の現状を知り、私達にできるアクションを考える平和のイベント「ピースフェス」を開催しました。
第1部 :トークセッション「遠い存在?『紛争下の子どもたち』と日本にくらす『わたし』」
紛争・貧困地の子どもたちの取材を続けるフォトジャーナリストの安田菜津紀氏、国際支援の現場での駐在を経てNGO代表を務める日本国際ボランティアセンターの谷山博史氏のトークを開催。
「9歳のアフマド君は故郷が安全になったと聞き、避難先からふるさとに戻った矢先、ISISの攻撃にあい兄を亡くしました」(安田さん)、「南スーダンでは、鶏を殺すかのように子どもたちが殺されています」(谷山さん)など、紛争下の厳しい現実についてお話をうかがいました。
私たちにできることは?という問いには、「関心を持ち続けることが争いに歯止めをかける力になる」と安田さん。谷山さんも「ニュースだけを追わず、本当はどうなっているかという関心をもってほしい」とメッセージをいただきました。
世界で起こる問題を知り、ひとりひとりのアクションが平和を築くことを共有した時間となりました。
平和スタディツアー~ヒロシマ・ナガサキ・沖縄~を訪れて(組合員報告会)& 関千枝子さんからのメッセージ
パルシステム東京では、毎年、第二次世界大戦で原爆が投下された広島・長崎、地上戦により多くの命が失われた沖縄を訪れる平和スタディツアーを実施しています。第1部の後半は、このスタディツアーに参加された組合員の報告会を実施。
参加した小学生からは「私と同じ小学生がたくさん命をおとしたこと、生き残った人も苦しい思いを持ちづけていることを学びました」と報告がありました。
また、被爆者でノンフィクションライターの関千枝子さんからは、今年7月に成立した核兵器禁止条約について、「核兵器禁止条約の締結で核廃絶の第一歩ははじまった」とメッセージもいただきました。
第2部 世界を身近に!体験ワークショップ
◆ワタシが難民になったら…体験ワークショップ【協力:AAR Japan[難民を助ける会]】
◆羊ぐるぐるフェルト―ワークショップとシリア難民支援【協力:日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)】
◆子どもたちの絵が伝えるパレスチナの生活【協力:パレスチナ子どものキャンペーン】
◆サリーの着付け体験~バングラデシュの文化を学ぼう~【協力:シャプラニール=市民による海外協力の会】
ワールドバザール&写真展も同時開催!
その他にも、安田菜津紀さんの写真展やフェアトレード商品の販売、多国籍料理ランチなど、世界の文化や現状を感じとる企画となりました。
安田 菜津紀(やすだ・なつき) 氏
1987年神奈川県生まれ。フォトジャーナリスト(studioAFTERMODE所属)。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、カンボジアを中心に、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で貧困や災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。現在、J-WAVE『JAM THE WORLD』水曜日ナビゲーター、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。上智大卒。東京成徳大学非常勤講師。【著作】「HIVと共に生まれる -ウガンダのエイズ孤児たち-」(第8回名取洋之助写真賞受賞)、写真絵本『それでも、海へ 陸前高田に生きる』(ポプラ社)、『君とまた、あの場所へ シリア難民の明日』(新潮社)、『写真で伝える仕事 -世界の子どもたちと向き合って-』(日本写真企画)
谷山 博史(たにやま・ひろし)氏
86年に、国際協力NGO日本国際ボランティアセンター(JVC)に参加し、カオイダン難民キャンプで技術学校を担当。その後タイ、ラオス、カンボジアでの駐在を経て、94年から同団体の事務局長となる。02年から再び現地駐在、JVCアフガニスタン現地代表となる。この間、地域の国際協力推進会議(CDI-Japan)、NGO非戦ネットなどのネットワーキングに関わる。06年帰国し、代表理事。【著作】「NGOの選択」(めこん・共著、2005)、『NGOの時代』(めこん・共著、2000)、『「積極的平和主義」は、紛争地に何をもたらすのか?!―NGOからの警鐘―』(合同出版・編著、2015)など
関 千枝子(せき・ちえこ)氏
1932年大阪生まれ。早稲田大学露文科卒業。毎日新聞記者、その後、全国婦人新聞の編集長となる。【著書】「広島第二県女二年西組――原爆で死んだ級友たち」(筑摩書房、第33回日本エッセイストクラブ賞受賞、日本ジャーナリスト会議奨励賞受賞)、「ヒロシマの少年少女たち」(彩流社)など人新聞