活動レポート
【平和学習会】 木村草太先生に聞く!憲法改正の行方と今後
2018.9.3
2018年9月3日(月)「【平和学習会】木村草太先生に聞く!憲法改正と今後の行方」をパルシステム東京新宿本部で開催。162人(組合員124人、一般13人)が参加しました。
テレビなどで憲法改正をめぐるニュースが増える中、改めて「憲法」に注目が集まっています。
憲法の成り立ちから、憲法改正の論点について、メディアでもご活躍の木村草太先生からお話をうかがいました。
そもそも「憲法」とは何のためにあるのか、からはじまって「憲法の意義・役割」「権利」についてのお話を、ご自身の小学生のお子さんに教えた手法を交えわかりやすく解説。「憲法が保障する権利」を行使できる事を知り、その権利を行使しやすい環境を確保していく事が大切である。
権利と義務
よく権利を唱える前にきちんと義務を果たしなさいといわれるが、権利とはみなの役に立つ事で義務を果たしそのご褒美として与えられるものではない。国民として憲法によって平等に保障されているのが「権利」
憲法の改正は、何をどう改正するかによって改正に対し、賛成・反対の立場は代わってくるのが当然。現時点での憲法改正の問題点を
①緊急事態条項
②参議院議員選挙の合区問題
③教育の無償化と憲法
④自衛隊と憲法9条
に分けて話され、そのどれもが憲法を改正しなくても改革や是正の実現は可能なことであると。
問題解決のためには、どうしても憲法の改正が必要という発議そのものから、充分検討していかなければならないと、語られました。
参加者アンケートから、以下抜粋
・木村草太さんのスタンスが非常にフラットで論理的であることに好感を持った。
・感情的になりがちな憲法改正についての問題を理路整然と説明してくれた。
・難しく思えた遠い憲法が身近なたとえを通して説明してくれたので良かった。
・予習してから聞きたかった。
・自分の意見を持つということは、いろんな勉強をきちんとしなければいけないのだなと感じました。
・憲法の意味、魅力をどれだけ周りに伝えられるか、収穫です。
・憲法に即して物事を考えるというヒントをいただきました。世界の見方が変わりますね、もっと勉強したいです。
憲法改正が注目を集める中、パルシステム東京では、基本的人権や民主主義について学び、一人一人が考えるきっかけづくりを続けていきます。
講師:木村草太(きむらそうた)氏 ©岩沢蘭
1980年神奈川県生まれ。東京大学法学部卒業。東京都立大学法学部教授。専攻は憲法学。
著書に『平等なき平等条項論』『憲法の急所』『キヨミズ准教授の法学入門』『憲法の創造力』『憲法学再入門』『未完の憲法』『テレビが伝えない憲法の話』『憲法の条件』『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』『憲法という希望』
『子どもの人権をまもるために』『社会をつくる
「物語」の力』『自衛隊と憲法──これからの改憲論議のために (犀の教室)』など。
テレビ朝日系列「報道ステーション」のコメンテーターや沖縄タイムスでの連載等、マスメディアでの活動も。趣味は将棋。