活動レポート
子どもの甲状腺検診キックオフ学習会2016「いま」改めて考える放射能とその影響
2016.11.5
2016年11月5日(土)、「子どもの甲状腺検診」に向けたキックオフ学習会「『いま』改めて考える放射能とその影響」をパルシステム東京新宿本部で開催。検診に先立ち、放射能の影響や甲状腺検診の意義について学ぶ学習会に、組合員107人(組合員88人、関係者3人、役職員16人)が参加しました。
2016年度から開始した「子どもの甲状腺検診」。今年度の学習会は、さがみ生協病院・内科医の牛山元美氏を講師に迎え、放射能が与える影響について学びました。
東日本大震災から5年半が経過し、年間被曝の許容量緩和や、避難者への帰還政策が打ち出されている今の状況に対し、チェルノブイリ原発事故の事例などを踏まえ、放射能が人体に及ぼす影響や、定期的な甲状腺検診の必要性、医療被曝の現状について、医師と母親の両方の視点でご講演いただきました。
小さいお子さんをお持ちの参加者は、同じ子どもを持つ親としての牛山先生のお話にうなずきながら聞き入っていました。
参加者からは…
・医師としてだけでなく、人として、母として・・・という立場で話をされていて、良かったです。
・過去を振り返らず今出来る事を、という言葉で少し気が楽になりました。
・3.11以降、何を信じ、どう過ごしたらよいかよくわからぬまま、たくさんの情報に惑わされてきた3児の母です。あれから5年半、今、改めて現状を知ることにより、今自分がなにをしていけるかがクリアになり、参加させていただいて本当に良かったです。
・3.11当時のとりわけ3.15の当日のことを母親としてのお立場で話されていて、とても親近感を感じました。娘が2人いて、この娘たちは生涯安心安全に暮らせるのか、そのためには母として何ができるのだろうか、そんな思いを新たにしました。
…などの感想が寄せられました。
講師:牛山 元美 氏 (さがみ生協病院内科部長、島根大学臨床教授、3.11 甲状腺がん子ども基金顧問)
さがみ生協病院の牛山先生は、福島県での放射能検診や健康相談の他、神奈川県内でも放射能関連検診を実施してきました。
検診を行う中で、「何マイクロシーベルト以下だから大丈夫」とか、「心配しすぎることがよくない」といった言葉をかけるのではなく、母親の直感や思いを聞き取っていくことを心掛けていると話します。
放射線の人体への影響について、分かりやすく説明し、子どもたちを守るためにするべきことを医師の立場から提言します。