活動レポート

「子どもの甲状腺モニター検診」を実施しました

2016.2.20

検診の様子

検診の様子

東京電力福島第一原子力発電所の事故から間もなく5年。事故以降、東京でも、ホットスポットと呼ばれる空間線量の高い地域が点在しており、組合員から「子どもたちの健康に影響があるのかが不安」という声が寄せられています。

このような組合員の声に応えるため、パルシステム東京では、福島支援カンパの贈呈先団体「NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね」の協力のもと、2016年2月20日(土)に「子どもの甲状腺モニター検診」を実施し、66名の組合員の子ども達が参加しました。

甲状腺検診は、エコー検査機を首にあて、画像からののう胞や結節の有無、大きさを調べるというもの。慣れない雰囲気の中、最初は不安げなお子さんもいましたが、医師の穏やかな声かけに次第に安心して受診する様子が見られました。

 

◆参加者の声 あの日の外出が心に刺さったトゲに

中央区の組合員、Aさんは、5歳になる長男と参加しました。「震災当時、息子は生後7ヶ月。東京に放射性物質が舞った日に外出したことが、ずっと心にトゲのように刺さっていました。また、食事による内部被ばくもうっすらと気になって」と受診理由を話します。

薄暗い照明の検診室。子どもがこわがり検査できないのでは、と心配するAさんでしたが、検診は無事終了。その場でエコー画像を見ながら医師から、「発育期ののう胞があります。これは小さな水たまりですが、健康な方でも多く見つかるものです。成長にともない様子をみましょう」との説明を受けました。

説明に「少し驚きました」と話すAさん。別室でソーシャルワーカーとも話し合い、「検査は今回限りと思ったのですが、次回も受診したいです」と、初めての甲状腺検診を振り返りました。

◆甲状腺検診、今後も継続に

ソーシャルワーカーによる医療相談も合わせて実施

◆甲状腺検診、今後も継続に

今回、定員を超える100名以上の申込みがあった検診。食の安全同様、組合員の関心の高さが、改めて浮き彫りとなりました。

パルシステム東京は、2016年度も継続して甲状腺検診を実施し、組合員の不安な気持ちに応えていきます。