活動レポート
【宮城県東松島市仮設住宅支援】①パル・パラソルカフェ
2012.3.11
パルシステム東京は、組合員(公募ボランティア)と役職員が一体となって被災地で支援活動を行う初の取り組み、『パル・パラソルカフェ』を立ち上げました。宮城県東松島市の仮設住宅で「人が集い、つながりをつくる交流の場」として、カフェの開設(軽食、飲料の提供)と傾聴活動を行いました。
全7回、2011年9月17日(土)~2012年3月10日(土)開催しました。
カフェは仮設住宅の敷地や集会所で開催、組合員ボランティアも交えた住民同士の交流が活発に行なわれました。第7回のみ、津波被害で一部不通となっているJR仙石線の復旧を願うイベントの会場で開催。野蒜駅からイベント会場の東名駅(ともに津波で駅が破壊)まで、仙石線の早期復旧を求める行進にも参加しました。
回 | 開催日 | 組合員 | 役職員 | 開催場所 |
第1回 | 2011年9月17日(土) | 9名 | 6名 | 宮城県東松島市根古地区仮設住宅 |
第2回 | 10月8日(土) | 14名 | 7名 | ①根古地区②小野地区風の子公園 |
第3回 | 11月19日(土) | 9名 | 8名 | ①根古地区②鷹来の森運動公園 |
第4回 | 12月17日(土) | 5名 | 10名 | 鷹来の森運動公園 |
第5回 | 2012年1月21日(土) | 10名 | 7名 | ①ひびき工業団地②小野地区風の子公園 |
第6回 | 2月18日(土) | 5名 | 5名 | 鷹来の森運動公園 |
第7回 | 3月10日(土) | 11名 | 17名 | 「みんなの夢をのせて走れ仙石線」東名駅前 |
計63名 | 計60名 |
第3回パル・パラソルカフェの様子
鷹来の森運動公園仮設住宅では、今回はじめて「パル・パラソルカフェ」が開催されました。事前のお知らせが出来ていなかったためなのか、雨の影響なのか、足を運ぶ方は少ないスタートとなりました。
しかし、仮設住宅の子どもたちの雨の遊び場となっていたので、子どもたちの歓声で賑やかなカフェとなりました。
参加した組合員ボランティアからは「仮設住宅のかたは、皆さん明るくて、逆に元気をもらった」、「津波被害の恐ろしさを聞き、日常の何気ないことがありがたく感じた」など感想が聞かれました。
9月から毎月1回(第1回から6回)、東松島市の仮設住宅根古地区、小野地区風の子公園、鷹来の森運動公園、ひびき工業団地仮設住宅、4つの仮設住宅を訪問しました。
第7回パル・パラソルカフェ「みんなの夢をのせて走れ!仙石線」
3月10日(土)「第7回パル・パラソルカフェ」最終回は、津波被害で一部不通となっているJR仙石線の復旧を願うイベント「みんなの夢をのせて 走れ!仙石線」(※)東名駅の会場で開催しました。
仙石線、野蒜-東名間の線路沿い1.6キロを行進
小雨が降る中、約250名が野蒜駅から東名駅を目指して仙石線の早期復旧を求める行進を行いました。出発前、本企画の世話人の方からは「仙石線がなくて一番困っているのは、通学の足がなくなった子どもたちです。普通の生活に戻るために私たちは頑張っています。東名までお散歩しながら、町の変わり様をぜひ見てください」との訴えがありました。パルシステム東京からは、カフェ準備組と分かれた20名の組合員、役職員が参加。地元の方から3.11当日の様子をお話しいただきながら、津波被害の爪痕がいまだ色濃く残る線路沿いの道を歩きました。
※みんなの夢をのせて 走れ!仙石線
地元(東松島市)のNPO法人『のんび~り すみちゃんの家』を中心とした「みんなの夢をのせて 走れ!仙石線」実行委員会が主催。仙石線は、通勤や通学、買い物に行く際の地域の重要な交通手段で、早期復旧を求める声があがっているが、JR東日本による内陸への移転計画などもあり、まだ復旧の見通しがたっていません。
◆クレヨンとスケッチブックを子どもたちにプレゼント
イベント会場となった東名駅では、ホーム上に全国の子どもたちが書いた「夢ハンカチ」約1,000枚をつなげて展示。行進終了後に、ホーム前に設置された祭壇に向かい犠牲者への祈りを捧げ、参加者たちが「夢ハンカチ」をつなげ「ありがとう!仙石線」と叫びながら仙石線の早期復旧を願い、風船800個を大空へと飛ばしました。また、ホームを舞台とした、鳴瀬鼓心太鼓や沖縄エイサー、フラダンスなどが披露されました。
イベントでは子どもたちに喜んでもらうためのプレゼントも準備。そこへパルシステム東京からはクレヨンとスケッチブックを提供しました。プレゼントをもらった子どもたちは、大事そうに抱え喜んでいました。
◆パル・パラソルカフェ
イベントには、様々な団体が出店し、賑わいました。今回の『パル・パラソルカフェ』では、うなかみの大地の米麹を使った甘酒やコーヒー、紅茶、お茶、饅頭を提供しました。米菓メーカーは「米菓」やお餅つきのパフォーマンスを、大分県から来た団体は名物の「とり天」や焼酎を、学生の団体は「関西風おでん」を、東京赤坂にあるイタリア料理のお店からは有志であつまった従業員たちがパスタやリゾットなどを振舞いました。なかでも、栃木県から来たラーメン屋が提供した「えび味噌ラーメン」が大人気で、長蛇の列ができていました。
パルシステム東京では、東日本大震災発生後、被災地に寄り添った復興支援活動を組合員とともにすすめていきます。