活動レポート
[食の安全学習会] 映画「食の安全を守る人々」上映&特別講演「いすみ市のオーガニック給食」
2022.3.8
2022年2月23日(水祝)メディアでは伝えない食の裏側に迫るドキュメンタリー映画「食の安全を守る人々」の上映学習会をオンラインで開催しました。(参加:105組)
この映画は農薬や遺伝子組み換え食品、ゲノム編集食品など、さまざまな食の安全に関する問題に対し、専門家の提言なども踏まえて、問題の本質に迫るドキュメンタリー映画です。
千葉県いすみ市で、市内全ての学校給食を有機栽培米にした取り組みも紹介されていることから、いすみ市農林課・鮫田晋さんを迎え、「いすみ市の学校給食の有機化について」ご講演いただきました。
鮫田さんから、有機米を栽培する生産者がゼロだった状況から、1軒1軒、声をかけながら取り組み農家を増やしていったことや、小・中学校の給食のお米をどのように有機栽培米に切り替えていったかを、わかりやすくご講演いただきました。
いすみ市が有機栽培を始めて2年目の2014年には、多様な生物が生息する環境、すなわち、有機栽培の水田で限られた場所にしか生息していないコウノトリが飛来してきたお話しは特に印象に残りました。
講演後の質疑応答では、
「農地がない都会の学校との連携は可能でしょうか?」
「給食に使う他の食材もこだわりがありますか?」など、たくさんの質問が寄せられました。
鮫田さんからは
「都心部と農村部の間で、食材の提供だけではない連携ができれば、可能ではないでしょうか。」
「千葉県産の小麦、米粉を使ったパン、牛乳、卵、豚肉も千葉県産を使用しています。」
と丁寧にご回答いただきました。
今回の企画は、自由な時間(開催当日9:00~11:00・12:00~16:00)に映画を視聴できるプログラムになっていたこともあり、
参加者からは「映画を好きな時間に何度も見れるのが良かった。」
「自宅で視聴したため、今まで、食の安全に全く興味を持ってくれなかった家族が興味示してくれてうれしかった。」
「映画と講演という組み合わせで、相乗効果があり大変わかりやすかった。」
「映画も学習会も内容が素晴らしかったです! (中略) 給食に有機、夢のようです。でも、実現できるんだ、実現しなきゃ、と思いました。」などの感想が寄せられました。
パルシステム東京は、これからも食の安全に関する取り組みを行っていきます。
映画予告編はこちらから
講師プロフィール
鮫田 晋(さめだ しん)氏
いすみ市農林課 農政班 主査
学生時代に始めたサーフィンが縁で、2005年に東京の民間企業から、岬町役場(現いすみ市役所)の職員採用試験を経て転職。2013年より、環境と経済の両立を目指したまちづくり「自然と共生する里づくり」に従事し、有機稲作をゼロから普及する。15年から市内の小中学校の給食に有機米を提供し始め、18年に全量化、18年から有機野菜の提供も開始。